1章 知って得する行動経済学の考え方
2章 ヒューリスティック
3章 プロスペクト理論
1章 知って得する行動経済学の考え方
行動経済学=「心理学×経済学」
経済学は、人間は経験に基づいて合理的な選択を持つと考える学問であるが、一方で行動経済学は人間の持つ非合理的な一面に着目した学問である。
株が暴落しているときのことを考える
経済学目線だと、「暴落している途中ですべて売り払うべきだ」と考えていましたが、心理学的には「まだ上がるのではないか」と考える。
心理学的な考え方をする人が一定数いるので、株の大暴落が抑えられている。
このように人間は合理的な側面と非合理的な側面をもっている。二つの面から考えるために行動経済学が必要である。
どのように人間は非合理的なのか?
結婚式で着る服2着買うと割り引かれるときを考える。
1着2万円だが、2着買うと3万円になるという場合には、2着買った方がお得と考えてしまう。結婚式は1度のみなので2着もいらないはずである。
このように、人間は常に合理的な判断を行っているのではない。
行動経済学はマーケティングである
人間は合理的な部分と非合理的な部分がある。
この二つについての学問である行動経済学を活用することによって、人々がなにがほしいのかというマーケティングにつながるのである
2章 ヒューリスティック
ヒューリスティックとシステマティック
ヒューリスティックとは、「自分の過去の経験に基づき直感的に決断をすること」
例【ご飯屋さんですぐにメニューを決める。】
システマティックとは、「様々な情報を吟味して、最善の選択肢を模索すること」
例【車を買うときにパンフレットやネットの情報を吟味して、どの車が一番良いか長考すること。】
人間は↑の2つの思考を使い分けている。このことを二重過程理論という。
どんな種類のヒューリスティックがあるの?
利用可能性ヒューリスティック
【馴染みのあるものを優先的に選択してしまうこと】
例 cmやラジオで聞いたメロディーに反応して、実際よりも好印象を感じたり、売れているように感じること(ファミマ、ココファ)
選択的知覚
自分の興味のあることだけ聞こえること。
例(病院で自分の名前が呼ばれたときに、しっかり聞き取れること。)
(内職している授業で、まったく先生の話を聞いてなかったのに自分の好きな話題になると、そこだけ聞き取れること)
代表性ヒューリスティック
『少ないサンプルのデータでそれを本当だと勘違いしてしまうこと』
例・このおまもりを買った友達3人とも彼氏ができたから、私もこのお守りを買えば彼氏ができるはず。
・創生学部10人に聞いた創生学部の魅力ランキングを、全員の魅力ランキングに感じてしまう。
ピークエンドの法則
人間は最後の別れ際の印象が強く残り易い。
固着性ヒューリスティック
【自分の考えや巧妙な表現の方法に固着して物事を考えてしまうこと(確証バイアス)】
アンカリング効果
例:希望小売価格100万円で割引後60万だったら、60万が安く見えてしまうこと。
100万円がアンカー【鎖】になる。
サンクコスト効果
期待値は同じなのに、自分の努力値を期待値の中に入れてしまうこと
例:あと1万円でパチンコあたるはずだ
極端の回避効果
1万、2万の2通りのラインナップよりも、1万、2万、4万という三通りのラインナップの方が売り上げが高い。人間は中間を選びたがる。
フレーミンク効果
言い方によって受け取る側の意味が変わってくる。
お待たせしました”焼きたての”パンです!←焼きたてとつくだけでポジティブに
プラシーボ効果
バンカリング効果
赤信号みんなで渡れば怖くないみたいなこと
スノッブ効果
周りの人のものよりとは違うものが欲しい。ランドセルは紫色がいい!!
返報性
何かをもらうとお返ししたくなること
3章 プロスペクト理論
損失回避・リスク志向
人間は損失を回避する性質があるが、自分が追い込まれているとき(ギャンブルで負けているとき)などはリスクをとる傾向がある。
人間は低い可能性を過大評価してしまう。
例【飛行機が墜落したらどうしよう】【宝くじの一等が当たるんじゃないか】
メンタルアカウンティング
人は無意識化の中で、家計簿を作っている。5万あったとしたら、頭の中で、娯楽費1万食費4万みたいに分けている。項目によって使うお金に対する価値観が変わっている。
【例】卵は一円単位で、安く買おうとするのに、趣味のものは高くても割引をきにしない。
ハウス-マネー効果
苦労して手に入れたお金ほど、慎重に使う。
【例】すき家で働いて稼いだ2万は大切に使うのに、東進で稼いだ5万はあっという間に使ってしまう。
解釈レベル理論
人間は時によって解釈のレベルが変わる。時がたつにつれて高次解釈【本質的なもの】より副次解釈【副産物のようなもの】の効果が大きくなっていく。
【例】高次;友達に遊びに行けて嬉しい
副次;新潟まで行くの大変 課題もやらなきゃ